かさばるブログ

とある大学生の読書録です。

『「儲かる会社」の財務諸表 48の実例で身につく経営力・会計力』山根節 (#4)

 最近本を読むペースが落ちていてよろしくない……。

外的要因のせいにせず切り替えていきます。

4冊目です。

 購入日:? 読了日:2016/12/08

何をこの本から得ようとしたか

財務諸表の実例を効率的にインプットし、今後の企業分析等に活かす。

誰がこの本を書いたか


yamane lab. プロフェッショナル

1973年 早稲田大学政治経済学部卒業後、74年 監査法人サンワ事務所(現トーマツ)入社。82年 慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了後、コンサルティング会社設立。2001年から慶應ビジネススクール教授(現名誉教授)、14年から早稲田ビジネススクール教授。商学博士。

140字以内で要約すると

「経営の全体像を写像化する情報ツール」である会計を使いこなすコツは、BSの大きさ・PLの大きさ・利益の3つを、ビジュアルでアバウトにとらえ、実例に多くあたることである。本書ではエレクトロニクス・IT、自動車、小売、製薬、住宅・インフラの6業界から48企業の取り上げ、実例を示す。(139字)

面白いと思ったポイントは

  • 「プロフィット・プール分析」ある産業分野のバリューチェーンごとに、どんなプレイヤーがどれだけ利益を獲得しているかの分布を示す分析ツール。今日ではスマイルカーブが多く見られるようになっている。(参考リンク
  • 日本の強さのキーワード「誠実な顧客志向と品質の作り込み」「地道な改善努力」「内外のチームワーク」「業界の選択」
  • 楽天三木谷浩史社長は、銀行マン時代にソフトバンクの海外M&Aをサポートした経験がある。
  • 武田薬品工業のBSで最大の資産は無形固定資産(約1.8兆円・資産の約4割)で、多くが「のれん由来のもの」である。
  • サントリーHDは約4.5兆の資産のうち2.5兆が無形固定資産であり、そのうち2兆強は有利子負債で賄っている。
  • 武見太郎:元日本医師会会長。日本の医療制度設計に大きな影響をもたらした。

リード役の産業が変わっても日本全体の産業ポートフォリオの価値が落ちなければ、金融と不動産は儲かり続ける。(p.242)

どのようにこの本から得たことを活かすか

財務諸表をビジュアル化した上で、類似企業を同縮尺で並べて比較すると新たな発見があることがわかり参考になった。Excelで同様のことが簡単にできるシートを作っておけば今後活かせそうである。

その他雑感

財務諸表を図解する手法自体は既に知っていました。

【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)

【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)

 

ただ、『一体理解法』では実際の例が登場せず、結局イマイチ理解できない人が多そうな気がします。

対して本書は、48もの実例を示しながら、財務諸表の数字が持つ経営上の意味まで踏み込んで解説を加えてくれているので、実用性は非常に高いと思います。

また、各業界の最後に【業界斜め読み】のコーナーがあり、この部分は特に就活生の業界分析にも役立ちそうです。

「会計ってとっつきにくい」と思っている人にこそ、ぜひ読んでほしい1冊です。