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かさばるブログ

とある大学生の読書録です。

『内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力』スーザン・ケイン (#1)

読書録

今日から、読んだ本の内容などをこのブログにアウトプットしていきます。

ほぼ自分用なので、読者がついてほしいとかアフィリエイトで稼ごうとかは思ってません。

ブログなんて書くのは何年ぶりかわかりませんが、よろしくお願いします。

自己紹介とかは気が向いたら書くかもしれません。

 

ということで、記念すべき1冊目はこちら。

内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力

内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力

 

購入日:2016/11/29 読了日:2016/12/03

何をこの本から得ようとしたか

自分は内向型人間だと思っていたので、生きる上でのヒントを見つけるつもりで読んだ。

誰がこの本を書いたか

スーザン・ケイン Susan Cain

プリンストン大学→ハーバード・ロースクールウォール街の弁護士→ライター

上に貼ったTEDトーク "The power of introverts" は1,500万再生を超える。

先にTEDを観てから本書を読んだほうが、内容はすんなり頭に入るかもしれない。

本書は彼女の最初の著書である。

140字以内で要約すると

20世紀以降の世の中は外向型人間を重視しすぎているが、思慮深く素晴らしい集中力をもつ内向型人間にも目を向けるべきである。内向型人間は、互いの性質を理解した上で、自分の長所を伸ばしながらも「性格の文化」に上手く適応していくことによって、より生きやすくなる。(127字)

面白いと思ったポイントは

はじめに――内向型と外向型 対照的な二つの性格について
1章|“誰からも好かれる人”の隆盛
  • アメリカは20世紀を境に、思慮深く規律正しく、高潔な人物が理想とされる「人格の文化」から、目立つ人や面白い人が人気を得る「性格の文化」へと変容した。
2章|カリスマ的リーダーシップという神話
  • 性格の文化の登場で、私たちは利己的に外交的な性格を作るようになった。
  • ビジネススクールで教えられるようなリーダーシップでは、素早く決断する独断性・自信満々に話す雄弁さなどが重視されるが、それが必ずしも正しい意思決定に繋がるわけではない。
  • 確かに世の中には、情報収集や傾聴に重きを置く内向型リーダーと、上のような外向型リーダーがいる。また、この二つの性質は互いに補完し合う。(⇔内向型リーダー+外向型の部下→より高パフォーマンス、逆も然り)
  • ソーシャルメディアは内向型が考えを発信するのに適しているらしい。
3章|共同作業が創造性を殺すとき
  • チームワークを何よりも優先する「新集団思考」によって、学校は授業にグループワークが多く取り入れ、企業はオープンな職場環境づくりをしているが、実際はひとりで練習・学習を行なったほうが効果が高い。
  • 集団思考は、WWWの誕生によるオープンソース(ex. LinuxWikipedia)の共同作業の驚異的な成果を見て生まれたものだが、これらのクリエイターが空間を共有していることなどなかったから、この思考を現実世界に応用するのは難しい。
  • 自分の技術や能力を向上させたければ、自発的でなければならない。
  • 社会的手抜き・生産妨害・評価懸念などからブレインストーミングは個人が各々でアイデアを考えるよりも低い成果しか生むことができない。
4章|性格は運命づけられているのか?
  • 内向型は生まれつき扁桃体が興奮しやすいため刺激に対して高反応(敏感)である。すなわち、内向性は生来のものである。
  • そして、その定められた気質は、私たちが大人になってからの性格を強力に形づくる。
  • また、これを決める要因の40~50%は遺伝的なものである。
5章|気質を超えて
  • 生まれ持った気質を根本から変えることはできない。
どんなに社交術を磨いてもビル・ゲイツビル・クリントンにはなれないし、どんなに長くコンピュータの前に座っていてもビル・クリントンビル・ゲイツにはなれないのだ。(p.150)
  • しかし、ある程度までは他方の気質を伸ばすことができる。
  • 人間は「最適な」レベルの刺激を求めている。自分の「最適」を知ることで今よりも生き生きとした人生が送れる。
6章|フランクリンは政治家、エレノアは良心の人
  • 「とても敏感な人」たちは、行動する前に観察し、計画から大きく外れない人生を送ろうとする。哲学的・精神主義的で、無駄話を好まない。
  • (かっこいいという意味での)「クール」という概念は、刺激に鈍感な低反応の外向型から来ている。
7章|ウォール街が大損し、バフェットがもうかったわけ
  • 扁桃体側坐核(喜びの中枢)を含み「古い脳」とも呼ばれる大脳辺縁系は、報酬を求め快楽を愛する部分である。これに対し「新しい脳」新皮質は合理性の中枢部として辺縁系を抑える働きをする。
  • FXで有り金全部を溶かすような人の脳内では新皮質が辺縁系に負けているものと思われる。
  • 外向性は報酬に対して敏感である。彼らの社交性はそうだからこその機能である。また外向型はドーパミンの活性も強いようだ。
  • 外向型は当面の目標に認知能力のほとんどを割り当てるのに対し、内向型は課題の処理がどう進んでいるかを監視するのにも認知能力を使う。
8章|ソフトパワー
  • 東洋の心では関係を尊ぶのに対し、西洋の心は個人の自由や自己表現を尊ぶ。
  • 数学や理科の分野でアジア人は優秀だが、これは彼らのねばり強さと関係があるらしい。
9章|外向的にふるまったほうがいいとき

内向型の人は、自分が重要視する仕事や、愛情を感じている人々、高く評価している事物のためならば、外向型のようにふるまえる。(p.263)

  •  本来は内向型であるが外向型の役割を演じるのが上手い偽外向型と、社会的仮面のレパートリーが少ない内向型の違いは、セルフモニタリングの度合いである。
  • セルフモニタリングと自己否定を混同してはならない。
  • 外向型を演じた後に内向型に戻れる時間を確保することでバランスをとるように心がける。
  • 天職(コア・パーソナル・プロジェクト)を見つけるための3ステップ
  1. 子供の頃に大好きだったことを思い返してみる
  2. 自分がどんな仕事に興味を持っているか考える
  3. 自分が何をうらやましいと感じるか注意する
10章|コミュニケーション・ギャップ
  • 内向型は友好的な状況で出会った人を好むのに対し、外向型は競争的な状況で出会った人を好む。
11章|コミュニケーション・ギャップ
  • 内向型の子供を育てるときには、恐怖や不安は自分で制御できるようになることを教え、才能や興味を育むように心がける。

どのようにこの本から得たことを活かすか

内向型でも「外向型社会」に上手く適応する必要があることがわかった。本書の中にあった適応のための手がかりを自分なりに解釈し、行動に落とし込んでいくことで、就活の面接や社会に出たあとの日々で実践できるよう心がけたい。

その他雑感

自身も内向型であるケイン氏らしく、文献や実験結果などのエビデンスを引用しつつ、彼女が出会った個人や歴史上の人物などの具体例も示しながら論が進められるので、非常に説得力が強いです。

他方、文章量はその分多いですし、かなり学術書っぽいので、読みづらさを感じる人も多そうだと思いました。

しかし、日本でも「性格の文化」が広まりつつある中で、この本から得られるものは多いと思います。自分が外向型人間だと思っている人にもぜひ読んでほしい一冊です。

 

文庫化もされています(が、なぜかタイトルが微妙に違う)。

ぼくは本屋で偶然見つけたのがソフトカバー版だったのでそっちを買いましたが、今から買うなら文庫版をおすすめします。

内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える (講談社+α文庫)

内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える (講談社+α文庫)